全社員が学び、高め合える会社に
組織の中には、それぞれの部署や企業全体が目指す達成目標があります。その達成目標へ向けて、必要なスキルや考え方を教えながら育てていくことー。それが「人材育成」の柱となります。
大商木材においては、業績に寄与できる技術を磨くことはもちろんですが、お客様との関わりやチーム内での日々の業務の中からも大きな学びを得て、一人ひとりが成長していくことをとても大切にしています。
今回は、大商木材の人材育成の現状と、人材育成によってどのような組織を目指しているのかをご紹介していきます。
人材育成につながる大商木材の取り組み
MM(みんなでミーティング)の効果
弊社で取り組んでいる人材育成の一つに、2022年9月から始めた「MM」(みんなでミーティング)があります。
管理職や中堅社員が中心となり、新入社員や社長も加わり、部署の垣根を越えて、さまざまなテーマについて話し合いをしたり、勉強会をしたりするミーティングです。
この「MM」をスタートしたきっかけは、工場に特殊加工ができる新機種を導入した際に、工場内の配置を、工場で働く人以外の社員も含めた全社員にヒアリングを行ったことが発端でした。
自分たちの働く現場をどうしたらより使いやすくできるかなど、自分たちの働く現場への想いを全社員で共有し、議論できたことで、より良い環境整備につながったのです。
この経験を経て、情報を全員で共有することの大切さを再認識し、それ以降も継続して「MM」を行っていこうという声が社員から出てきたことが、何より嬉しいことでした。
「自分の部署は関係ない」「私の意見など必要ない」ではなく、一人ひとりが同じ方向を見て考え、意見を出し合うことの大切さを経験できたことが、会社としての大きなステップアップにつながったと感じています。
「MM」への取り組みに関して詳しくは、以下の記事をご覧ください。
若手が成長できる場に
先ほどお伝えしたように、「MM」の進行は管理職や中堅社員が中心となり行っています。
しかしこの「MM」で大切にしているのは、単に「話をする」「話を聞く」ことではありません。あくまで、「議論する」ことに重きを置いています。
時には、新人の思いもかけない意見から、これまで当たり前だったやり方を見直したり、新たな方法を検討したりして、業務の改善につながったことがあります。
また新入社員にとっては、先輩社員がどのように「MM」を企画し、進行しているのか。分かりやすく説明するためにどのような準備をしているのかなどを学ぶ場になり、自分が進行役になった時をシミュレーションしておくこともできるのです。
話し合いの場に参加するために必要なことは?
では、自分が「MM」の進行役となった際に、何が必要なのかを考えてみましょう。
例えば、自分がミーティングの進行役なのに、この場に手ぶらで参加していたとしたらどうでしょう。弊社の「MM」は、ただ説明をするミーティングではなく議論する場です。
議論するためには、何を尋ねられても答えられる準備が必要です。質問を想定した資料の準備が必要でしょうし、場合によって部署内で先に検討しておくなどの前準備が必要なケースもあります。
その場に応じ、一つ先を見た準備があることで建設的な話し合いができるのだと思います。
答えを導く(たどり着く)までのプロセスの重要性
答えにたどり着く方法は?
今回は、「MM」を例にして話してきましたが、組織で仕事をするということは、様々な場面で話し合いが必要となります。
例えば、使っている機械が壊れたとしましょう。
「機械が壊れました。どうすればいいですか?」と所属長に現状を伝え、答えをもらうパターンが考えられます。
しかしこの時に、「機械が壊れました。〇〇の作業においては、〇〇の機械で対応できると思いますが、〇〇の作業に支障が出るので納期の相談ができないでしょうか」など、現状だけでなく、自分なりの考えを伝えてみたとしたらどうでしょう。
弊社では、後者のような姿勢を大切にしたいと思います。もしかしたら、考えた方法が間違っていたり、見当はずれだったりすることもあるかもしれません。
しかし、どうすればこの事態を乗り越えられるかという一つ先に考えを巡らせ、自分なりの意見を伝えてくれると、それに対してアドバイスをしたり、正しい処理方法に導いたりしやすくなるのです。
何より、指示待ちではなく、自分の考えを伝える能動的な姿勢は、様々な面で業務に反映されてくると思います。
中には、答えを先にもらって動いた方が、効率が良いと考える人がいるかもしれませんが、それでは、「言われることしかできない」ことになってしまいます。
遠回りになってもいいので、考えることから逃げずに、自分だったらどうするかを常に考えられる人材に育ってほしいと願っています。
時間が掛かり、無駄なことも多いかもしれませんが、自分で考えるというプロセスにも、今後の成長につながる大きな学びがあるのだと思います。
「何を学び」、「どこに生かすか」の見極めを
弊社では、管理職をはじめとして、若手社員においても希望者にはリーダー研修など、外部機関の研修への参加を行っています。
社員の「学びたい」という向上心は、「会社を良くしていきたい」という気持ちの表れだと捉えています。今後も機会を見つけて声掛けをし、希望者には学びの機会を増やしていきたいと考えています。
教育・育成制度は、どこの会社にもあって当たり前、受けさせてもらって当然ではないと思うのです。
大切なのは、今、会社の成長に何が必要かということ。
そのためには、「何を」「何のために学ぶのか」「その学びをどこに、どのように生かしていくのか」を、社員も経営陣も見極めていくことが重要なのだと思います。
人を育てることが会社成長の鍵
人を育てることで目指すものは
「人材育成」を、会社の目標達成へ向けた投資と考えると、会社の歯車を上手く回していくための潤滑油となるものだと捉えることもできます。
人が育ってこそ、歯車が上手くかみ合い、会社全体の成果、成長につながります。
近年はシステム化への移行が加速し、その恩恵を受けつつも、システムに偏り過ぎることで、サービスにおける質の低下などの声も聞こえてきます。
いつの時代も、人にしかできない、人だからこそできる気遣いや、場面に応じた柔軟な適応力などが求められていることの表れだと感じています。
弊社では、その部分を強みとした人材になれるよう、今後も業務を通して人を育て、会社の成長につなげていきたいと思っています。
「Best」でなく「Better」を目指す
自分の強みは何かー。なかなか、その強みを見い出せていない人も多いかもしれません。
しかし、日々の業務の中でも慣習に流されず、自分のやっていることに常に疑問(もっとよくできないか)を持つことだけでも、視野が大きく広がると思います。
単眼的な考え方ではなく、様々な方向から見たり、考えたりする柔軟な目と見識を養っていくことで、必ず成長につながるはずです。
「Best」でなく「Better」を目指すー。
社長が常に社員の皆さんに投げ掛けている言葉ですが、この言葉通り、一足飛びでなくてもいいと思うのです。
一歩ずつ前進していく気持ちを持って仕事に取り組むこと。その気持ちを持った社員が増えていくことが、必ず会社の成長につながると信じています。